拾いネコ

ずいぶん前のお話ですが 学校からの帰り道にまだ生まれたての子猫を拾い 家に持ち帰り飼い始めました。

 ある日のこと 調子の悪いにゃんべーを母が近くの動物病院に連れて行きました。先生が押さえてにゃんべーに注射をしようとしたところ にゃんべーは驚いたのでしょうか 開いていた2階の窓から外に飛び出して逃げてしまいました。

 探し回ったそうですが見つからず そのままに、、

 家族で大変可愛がっていたネコなので残念でたまらず みなしょんぼりと毎日を過ごしていました。

 1週間くらい経ったある日 夜中に母がガリガリにやせ細ったにゃんべーを抱いて家に戻ってきました。

 わたしは気づかなかったのですが 母は毎晩夜中の2時か3時くらいに起きて その動物病院の近くまでにゃんべーを探しに行ってくれていたのでした。

 その日母が「にゃんべ〜?」と呼ぶと にゃんべーは駐車車両の下から「にゃあ〜」とか細い声で母の呼びかけに答え ふらふらと出てきたそうです。

 わたしはこの時 飼っていた動物に対する母の責任感と愛情の強さを強く感じ 感服したことを覚えています。

 その後 にゃんべー26歳で天に召されるまで 穏やかに生きてくれました😊